ジェネリック医薬品

ジェネリック医薬品、普及進まず 厚労省が聞き取りへ
http://www.asahi.com/life/update/1023/006.html
後発医薬品
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E7%99%BA%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81

 医薬品メーカーも営利企業ですから、「当社の先発製品はデータもたまっておりましてリスクが低くて」と営業するのは当然だと思うのです。事実だし。
 処方箋を出す医師が、自分が万一の事故で責任を問われるリスク回避を、医療費抑制より優先させるのは、これまた当然だと思うのです。後発医薬品を使うことで医療機関の報酬はまったく増えないのだから、現場の医師も病院経営者も、後発医薬品を使えと処方箋を書くインセンティブはありません。
 医療費抑制のインセンティブは国にあって医師にないのだから、方法はふたつ。インセンティブを医師/医療機関レベルに下ろすか、国がリスクを取るか。
 国がリスクを取るには、ふたつのことが必要です。国の責任で最新のオレンジブック(有効成分が同一とみなされる薬品リスト)を使いやすい形で公開し、そのリスト内の薬品を使って何かあったら国(とメーカー)の責任、と明示すること。現在は処方箋の「後発品への変更可」というぼんやりした意思表示欄に医師の署名を求めているのを、ジェネリック指定(有効成分指定)を原則とし、特に理由がある場合にのみ「他のジェネリック品への変更不可」と記入させること。
 医薬分業の建前から(実際には門前薬局問題があってややこしい)、薬価がいくら節約できるかを医療機関は知らない建前になっていますから、医療機関インセンティブを移すのは難しいですね。