隣がアレなことをしているときに我が家もアレなことをするべきか

「イギリス ソブリン格付」でググるといろいろ出てきますね。イギリス程度で怒られるならアメリカはどうなんだということでドル全面安の材料になっているようです。

次に「米国債 10年 チャート」でググっていただくと、アメリカ10年国債の利回りが出てきます。5/21で3.3%を超えています。不況期には「金融緩和」、つまり利回りが下がるような、借金で倒産しにくくなるような政策が望ましいわけですが、現実には2008年9月後半に危機が表面化したときの金利水準、つまり3%台後半に近づいてきています。まだまだ国債が出るぞというほぼ確定な未来予想があり、国債を買うだけの民間資金がなくなってきているわけです。株などが好調で、国債よりもリスキーで利回りがいいものに需要が移っているせいもあるそうですが。

となると、連邦準備銀行が既発国債の買いオペという名目で買っているアメリカ国債を、ますます増やす方向に追い詰められていくんじゃないか。それは貨幣を刷り増しているのに等しいから、インフレでドルの値打ちが下がるのではないか。これがドル全面安の背後にある市場判断のようです。インフレが起こりそうだから国債の格付けが下がるのか、国債の格付けが下がりそうなのが「専門家もインフレ予想」というショックなのかは別として。

もちろん、経済学の教科書でやっちゃいけないよと書いてある政策をやっているのはアメリカなんであります。しかしこのまま放っておくと、ドルの信認が失われる分だけ円が買われてしまい、円高と日本の株安を招きます。

今こそアメリカのアレさを上回るアレなことを、なんでもいいからやるべきときかと思います。例えば1兆円分ワクチン作って世界に配るとかね。